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武の神 ブサーガナシー
技と心を神前に奉じる、琉球空手の祈り
沖宮の権現堂には、武を守り導く神として、ブサーガナシーをお祀りしています。
ブサーガナシーとは、琉球空手に伝わる武神のお名前です。その源流は、中国福州の信仰、沖縄に伝わる拳法書『沖縄伝武備志』に描かれた「九天風火院三田都元帥」、そして沖縄の空手家たちが稽古の場で大切にしてきた礼と祈りの心に連なります。
福州では、この神は芸能を守る神であるとともに、武術を守る神としても祀られてきたと伝えられます。舞を神前に奉じるように、武もまた、技と心を神前に奉じる祈りとなります。
沖宮では、ブサーガナシーへの祈りを通して、琉球空手を勝敗の技にとどめず、身を正し、息を調え、心を澄ませる道として伝えてまいります。
沖宮の権現堂にて
武を神前に奉じる
沖宮の権現堂は、神仏習合の祈り、祖神への祈り、そして人が授かった使命を見つめる神域です。
その神域にブサーガナシーをお祀りすることは、空手を単なる力の技としてではなく、神前に心身を調えて奉じる道として伝えることにつながります。
身を正し、息を調え、心を澄ませて一礼する。その所作の中で、武は争いの力ではなく、己を律し、人を守る道となります。
稽古の場が清らかに守られ、門下の皆さまが健やかに道を歩まれることを祈ります。
技を磨き、心を正し、礼を忘れずに稽古を重ねられることを祈ります。
日々の稽古を神前に奉じ、演武や大会が無事に納まることを祈ります。
祈りとしての武
武は、人を傷つけるためのものではありません。
己を鎮め、身を正し、礼を尽くし、争いを鎮めるための道でもあります。
琉球空手の礼には、人を敬う心があります。一つの型には、己を正す心があります。静かな呼吸には、争いを起こさぬ祈りがあります。
ブサーガナシーへの祈りは、武を争いの力としてではなく、心身を調え、人を守る道として見つめ直すための祈りです。
沖宮は、空手に宿る礼と祈りの心を、沖縄から広く、静かに伝えてまいります。
